ダイビングで潜降できない!沈み方のコツとは?

ダイビングで潜降できない!沈み方のコツとは? ダイビングとは

ダイビングを始めたばかりのビギナーダイバーに多いお悩みが「沈めない」というお悩みです。

ダイビングは水中に沈んで水中散策を楽しむレジャー。

そもそも沈めないと楽しむこともできませんよね。

そこで今回は、ダイビングの基礎「沈み方」についてご説明していきます。

ダイビングでなぜ沈めないのか

ダイビングの沈み方を知るには、まずご自身がどうして沈めないのか、その原因を知ることが大切です。

ここではビギナーダイバーによくある、沈めない原因についてご紹介していきます。

ダイビングで沈めない原因①排気が十分できていない

ダイビングで水の中に入ることを「エントリー」といいますが、このエントリーの際は「視界」「呼吸」「浮力」を確保することが重要です。

「視界」とはマスク(水中ゴーグル)を正しく装着すること。

「呼吸」とはレギュレータもしくはスノーケルを使用すること。

そして「浮力」とはBCと呼ばれる浮力調整器材にしっかりと空気を入れて浮力を確保することです。

そしてバディとともに準備が整ったら、BCから空気をしっかり抜いて潜降するのですが、その際にBCから十分に排気をしきれていないダイバーをよく見かけます。

空気がBCに残ったままだと沈むことができませんので、潜降時はBCからしっかりと空気を排気するようにしましょう。

ダイビングで沈めない原因②ウエイトが足りていない

ダイビングでは鉛や鉄のように水に沈む力のことをマイナス浮力、浮き輪やサーフボードのように水に浮く力のことをプラス浮力といいます。

そして、ウエットスーツやドライスーツの役割は「保温」「保護」「浮力の確保」になり、このプラス浮力が大きくなります。

スーツの他にもダイバーが身につけているものにはプラス浮力が働くものがあり、そのプラス浮力を相殺して水中に沈めるようにするために鉛でできたウエイトを装着します。

このウエイトが足りていない、例えば、5kg分のプラス浮力が働いているにもかかわらず、3kgしかウエイトをつけていないと、水中に沈むことが難しくなります。

ダイビングでスムーズに沈むためには、自分の体重と自分の装備に適したウエイト量を理解して装着する必要があります。

ダイビングで沈めない原因③呼吸が乱れている

ダイビングで沈めないお悩みをもつビギナーダイバーに多いのが、潜降する際に呼吸が乱れていることが挙げられます。

ただでさえ慣れていないダイビングで緊張し呼吸が乱れてしまったり、水面移動をする際に全速力で泳いで疲れてしまい、ゼーハーと呼吸が乱れている場合もあります。

肺の中の空気は平均して2kgほどのプラス浮力になると言われていますので、呼吸が乱れ、肺の中が空気でパンパンになっていると、その分沈みにくくなってしまいます。

ダイビングで沈めない原因④姿勢が正しくない

ダイビングの沈み方の姿勢として、足から沈むフィートファースト、頭から沈むヘッドファーストなどがあります。

どちらも体を水面に対して垂直に近い立ち姿勢での沈み方になります。

逆に、体を水面に対して水平姿勢(うつ伏せ姿勢)にしてしまうと、体全体で浮力を受けてしまい、その分沈みにくくなってしまいます。

プールで立ち泳ぎをずっと続けるのは苦しいですが、仰向けのラッコのような姿勢で浮き続けているのが比較的楽なのはこれと同じ理由です。

ダイビングで沈めないという悩みを持っている人は、潜降の際に自身がどのような姿勢をしているかを一度確認することをオススメします。

ダイビングで沈めない原因⑤脚を動かしてしまっている

潜降時に脚を動かしている人も、ビギナーダイバーあるあるの沈めない原因のひとつです。

せっかく水面に対して垂直に近い立ち姿勢をしていても、脚をばたばたと動かしてしまうと、それがフィンキックと同じように水面への推進力となってしまいます。

そのため、うまく沈むことができません。

また、脚を動かすことにより、呼吸も荒れて沈みにくくなってしまいますので、さらに悪循環となっていきます。

潜降の際は脚をまっすぐに揃え、動かさずにピタッと止めることを意識しましょう。

ダイビングでの沈み方のコツ

ダイビングでの沈み方のコツ

ここまで、ダイビングで沈めない原因をご紹介してきました。

その内容を踏まえながら、ダイビングでスムーズに沈むにはどうすればいいのか、ダイビングの沈み方のコツをご紹介していきます。

ダイビングの沈み方のコツ①正しい排気姿勢

ダイビングでスムーズに沈むためには正しい排気姿勢を意識することが重要です。

BCから排気をする際は、うつ伏せのような水面に対し水平の姿勢だと空気をしっかり排気することができません。

空気は高い場所に集まりますので、まず体を水面に対して垂直の立ち姿勢にします。

そして、空気を抜くためのインフレーターホースを高く上げ、排気ボタンをしっかりと押して、空気が出ていく音が聞こえなくなるまで排気しましょう。

肩まで水中に浸かると、水圧でBCの空気がさらに排気されますので、肩まで水に浸かったらインフレーターホースの排気ボタンを押したまま、BCに残った空気を最後まで出し切りましょう。

ダイビングの沈み方のコツ②適正ウエイトを見極める

ダイビングで沈めない原因のひとつに、ウエイトが足りていないことがあるとご説明しました。

ダイビングで自分が沈むために必要な、しかし重すぎないウエイトの量を「適正ウエイト」といいます。

ウエイトが足りないと沈むことができません。

逆にウエイトが重すぎるオーバーウエイトの状態ですと、墜落するように潜降してしまい、耳を痛めてしまったり、水中で沈まないようにBCに空気を吸気し、その体積が水の抵抗を受けて、泳ぐのがとても疲れてしまいます。

そのため、適正ウエイトを知り装着する必要があります。

適正ウエイトは自身の体重や体脂肪率だけでなく、器材やスーツの種類・厚さなどで変わってきますので、レンタル器材で潜っている方は、都度確認する必要があります。

また、アルミタンクやスチールタンクなどタンクの種類や容量(10リットルなのか、12リットル、14リットルなのか)によっても変わってくることを覚えておきましょう。

適正ウエイトの確認の仕方は、ウエイトを含む器材をすべて装着し、水面で垂直の立ち姿勢になり、通常の呼吸をしながらBCの中の空気をすべて抜きます。

このときに、水面が目線の高さになれば適正ウエイトです。

逆に簡単に頭のてっぺんまで沈んでしまう場合はオーバーウエイト。

顔まで入らずにずっと浮いている場合はウエイトが足りないことになります。

その日のダイビングの最初の1本目に適正ウエイトか確認するようにしましょう。

ダイビングの沈み方のコツ③吐き気味呼吸を意識する

適正ウエイトを見極めて装着しても、呼吸が荒れてしまったり、息を吐ききってすぐににいっぱい空気を吸ってしまっては、スムーズに沈むことはできません。

ダイビングでの沈み方のコツは「吐き気味の呼吸を意識する」ことです。

肺の中に空気が溜まっていると、その分プラス浮力が働いてしまいますので、肺の中に空気がとどまる時間を短くすればスムーズに沈むことが可能です。

具体的なコツとしては、潜降するためにBCの空気をしっかりと抜いたら「ふぅーーーーー」と5秒かけて息を吐きます。

このときに同じ5秒かけて空気を吸ってしまうと、肺の中に空気が残っている時間が長くなってしまいますので、5秒かけて息を吐ききったら、2秒の短い時間で一気に空気を吸いましょう。

そしてまた5秒かけてゆっくりと息を吐ききります。

「5秒かけて息を吐ききる、2秒で一気に息を吸う」の吐き気味呼吸を繰り返すと、水深5mぐらいまで沈んでいきますので、そうしたら通常の呼吸に切り替えてOKです。

ダイビングの沈み方のコツ④正しい潜降姿勢を意識する

ダイビングの沈み方で、適正ウエイトを見極め、吐き気味呼吸を意識したら、最後は正しい潜降姿勢を意識しましょう。

先ほどもご紹介した通り、水の抵抗をなくすためには体を水面に対して垂直に近い立ち姿勢をキープすることが重要です。

足を下にしたフィートファーストの場合、きっちり垂直になりすぎると、背中のタンクの重さに持っていかれてしまい、仰向けになってしまう場合がありますので、やや前傾の姿勢を意識すると防ぐことができます。

頭を下にして、フィンキックで潜るヘッドファーストという方法もあります。

これは早く潜降することが可能ですが、耳抜きがしにくくなりますので、耳抜きに不安がある方は、足を下にして潜るフィートファーストを最初にマスターしましょう。

また、耳抜きが不安な方は、水面に対し水平姿勢で潜降すると、さらに潜降スピードをゆっくりとコントロールすることができますので、ゆっくりと沈みながらこまめに耳抜きをするように意識してみてください。

ダイビングでの沈み方まとめ

今回は、ダイビングの沈み方についてご紹介してきました。

ダイビングを始めて「沈めない」という悩みを持つビギナーダイバーはとても多いです。

記事中で紹介した原因やコツを意識して潜降にトライしてみてくださいね。

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