「ダイビングって何歳からできるのだろう?」「子供と一緒にダイビングを楽しみたいな」そんな風に思う方も多いと思います。特に沖縄などリゾート地に観光に行った際は、綺麗な海を親子で体験したいと思うのではないでしょうか。しかし子供にダイビングはハードルが高そうにも感じますよね。危険な目に合わないかと心配にもなります。
そこで今回は何歳からダイビングができるのか。そして子供とダイビングをする際の注意点などを解説していきます。
スキューバダイビングは何歳からできる?
ダイビングにはさまざまなコースがあり、それぞれ参加できる年齢が定められています。安全を考えた上で年齢制限があるのでしっかり守りましょう。それぞれ解説していきます。
バブルメーカー
バブルメーカーと呼ばれるコースは、8歳から参加できます。
バブルメーカーは足の付くプールか、波のない穏やかな海域の最大水深2mで潜れるコースです。本格的なダイビングは体験できませんが、実際に機材を背負って水中で呼吸をする経験や、浅瀬で生活する生き物たちを観察できます。一般的にイメージされるダイビングとは少し違いますが、「いきなり本格的なダイビングは怖い」「まずはダイビングに興味をもってもらいたい」という場合におすすめです。
ただし、このコースは開催しているショップが限られているので注意してください。
体験ダイビング
一般的な体験ダイビングは10歳から参加が可能です。穏やかな海の最大で12mまで潜れ、大人と同じように潜れます。バブルメーカーと違い、本格的なダイビングに近いので、十分に水中を楽しめるのではないでしょうか。ライセンス取得前に一度経験してみるというお子さんも多いです。沖縄などの暖かい海では浅瀬でもたくさんの生き物が見られるので、体験ダイビングでも十分に楽しめます。
ライセンス取得
ダイビングのライセンス(Cカード)を取得するのは10歳以上から可能です。
10~11歳の子供は最大12mまで潜れる「ジュニアダイバー」。12~14歳までは最大18mまで潜れる「ジュニア・オープンウォーターダイバー」を取得できます。
ダイビングで水中に潜ると、体に水圧がかかります。この水圧の影響から潜れる水深が定められているのです。基本的に成人のライセンス取得者と一緒に潜ることが条件となります。
また15歳を超えると、大人と同じダイビングが可能で、最大30mまで潜れます。ジュニア資格を所有している場合は、特に追加の講習等は行われず、自動で一般的な「Cカード」に更新されます。
子供のダイビングの安全性
ダイビングは本来人間が呼吸できない水中に入り、タンクと呼吸器で呼吸をしながら楽しむアクティビティです。特殊な環境であるため、100%の安全は言い切れません。
レジャーダイビングは60年以上の歴史があり、その中で安全性の高い器材が開発されてきました。同時にダイビング指導団体が教育プログラムを作成し、より安全にダイビングを楽しめるよう進化してきました。そのため、適切に器材を使用し、適切な講習を受ければ限りなく安全性が高いと言われています。
もちろん子供の場合は身体や認知能力が発達途中であり、十分な対応ができない可能性もあります。そのため、安全なダイビングを行うためには、インストラクターや保護者のサポートが必要になるのです。またダイビングを実際に行ってみて、サポートをしても安全性が確保できないと判断した場合は、中止にする勇気も必要です。
子供とダイビングを楽しむコツ
せっかく子供とダイビングをするのであれば、思う存分楽しみたいです。そのために、いくつか注意したいポイントがあるので紹介していきます。
ショップ選び
家族でダイビングを楽しむのであれば、貸し切り制や少人数制のお店を選ぶことをおすすめします。
大人数のお客さんを抱えるショップでは、1人1人へのサポート時間はどうしても短くなってしまいます。特に子供へのサポートが少ないと不安になりかねません。その点貸し切りや少人数でのダイビングであれば、サポートも手厚く安心できます。
また普段から家族連れを歓迎しているお店もおすすめです。子供用の機材が充実していますし、子供へのサポートも慣れているのでより安心できるでしょう。
一番小さな子に合わせる
お子さんが2人以上いる場合は、一番小さな子、もしくは飲み込みが遅い子にペースに合わせてダイビングをしましょう。着替えや準備、器材の取り扱いなど、小さなお子さんはどうしても時間がかかります。急かしたり、自分だけが先に進んだりすることはしてはいけません。
例えば上の子が「もっと深くに行ってみたい」「もっと長く潜りたい」と言い出しても、下の子のレベルに合わせましょう。お子さんの気持ちに応えてあげたい気持ちもあるでしょうが、絶対に無理はしないようにしてください。
積極的に声をかける
小さな子は大人以上に不安を感じることが多いです。また不安に感じてはいても、うまく表現できない子もいるでしょう。中には急に「帰りたい」「海に入りたくない」などと言い出す子もいます。
そこで無理に海に入ることはもちろんいけませんが、せっかくのダイビングですので、そのまま中止するのももったいないです。そうならないためにも、積極的に声をかけて不安を解消し、気分を乗せてあげましょう。
反対に調子に乗りすぎてしまうお子さんもいます。おふざけが過ぎてしまうと危険にも繋がりますので、気分を沈めない程度の注意をしてください。
安全管理はインストラクターに任せる
ダイビング器材の準備や実際のダイビング中の安全管理、進行は担当のインストラクターに任せましょう。
お子さんの中にはどうしても理解、習得が遅い子がいます。そんな時についつい「こうやってやるんだよ」「こうしなさい」と教えたり、指示をしたりしてしまいがちです。そうすると、お子さんはインストラクターではなく、親の指示に従い、何かあった時も親を頼ります。するとインストラクターの指示を聞かない、トラブルに気づけないということに繋がりかねません。「インストラクター(先生)の話を聞いてね」「先生について行ってね」とあくまでサポートに回るようにしてください。
もちろんお子さんのことを一番知っているのは親です。小さな異変は親の方が早く気が付けることも多いですので、目配りはしっかりとしておきましょう。
生き物に触れない
ダイビングでは目の前にカラフルな魚や奇妙な生き物などさまざまな生物を見られます。目の前で生き物を見たらお子さんは興奮し、ついつい触ってしまう子も少なくありません。
しかしダイビング中に生き物に触るのはよくありません。触れられた生き物はストレスを感じますし、サンゴなどは死んでしまうものもあります。
また中には毒を持ち危険な生き物も潜んでいます。何も知らずに触り毒針が刺さってしまうこともあるので注意が必要です。
お子さんたちが大人になっても綺麗な海であり続けられるように、マナーを守って楽しんでください。
小さなお子さんや海に慣れていない子にはシュノーケリングもおすすめ
10歳からダイビングができるとはいえ、普段から水や海に慣れていない子や、単純に海が怖い子もいるはずです。そんな子を無理にダイビングに参加させても十分に楽しめない可能性もあります。子供にダイビングをさせるには、子供の気持ちこそが大切なのです。
もしもダイビングに抵抗がある子やまだ年齢が達していない子の場合は、シュノーケリングで海を楽しむのもおすすめです。
シュノーケリングであれば年齢制限がないので、小さな子でも楽しめます。また足が付く深さであれば、海に抵抗がある子でも比較的楽しみやすいのではないでしょうか。シュノーケリングで海の楽しさをしることで、ダイビングにも興味が湧いてくるかもしれません。
まとめ
子供ダイビングについて紹介しました。
ダイビングは子供でも十分に楽しめるアクティビティです。安全に楽しむためには大人のサポートが必要不可欠ですが、それも含めて親子で楽しめ、思い出になるのではないでしょうか。一緒に海に潜れば、親子のきずなも深まるはずです。これを機会にぜひ親子でダイビングを経験してみてください。